検査をすることはご自身の病気を正確に知ることに繋がります。それは今後の治療方針や仕事のこと、家族のこと、様々なことを考えていく際に大変必要なことです。検査の結果を冷静に受け止めることは大変なストレスになる場合がありますが避けては通れない道です。

そして早く検査を受ければ受けるほど病状が進行する前に病気を知りことが出来るかもしれません。

CT検査

頭から足の先まで、人体を輪切りにした状態の画像を得ることができ、臓器の形状などを調べる検査に適しています。喉頭がん、肺がん、肝細胞がん、腎細胞がんなどの検査に使用されるほか、血管の状態も確認できる検査です。CT検査は、血液のがんも含めて、ほぼすべてのがんで検査することがあります。

CT検査に有用な部位及び病変
得意な撮影部位肺、肝臓、膵臓、腎臓、骨など
得意な病変肺炎、肺がん、胸水、腹部0腫瘍、尿管結石、腎結石、脳出血、副鼻腔炎、骨折など

MRI検査

CTと同様に、頭から足の先まで、詳細な画像を得ることができる検査です。X線を使用しないため、放射線による被爆がありません。撮影の条件を変えたりすることで、いくつかの見た目の違う画像を得ることができます。臓器の形状、血管の状態などを確認できる検査です。MRI検査は特に脳、乳腺、肝臓、子宮、卵巣、前立腺、骨軟部など、CT検査では正常な組織との区別がつきにくい臓器に生じるがんの診断に有用です。

PET検査

ブドウ糖を大量に摂取するがん細胞の特性を活かし、腫瘍を発見する検査です。一度で全身の検査が行えるほか、痛みや不快感を伴うことなく、小さな「がん」も発見することができます。また、下記の表の通り広範囲に反応が出てしまう・正常時との判別がしにくい・反応が出ないなど、がんが見つけられないことがあります。

状態不得手な病変
胃や食道などの消化器官粘膜に発生する早期のがん胃がん、食道がん
5ミリ以下の腫瘍や、微小ながん細胞、播種性転移、粘膜の表面を這うようにびまん性に増えていくスキルスがん胃がん、一部の大腸がんと乳がんと肺がん
糖をあまり必要としないがんごく初期のがんや、消化器官の粘膜や皮膚の表面に発生するがん
悪性度の低いがん高分化がん、一部の甲状腺がん
炎症を起こしている部位外傷、細菌・ウィルスへの感染、慢性炎症など
正常でもFDGが集まる臓器のがん脳・心臓・泌尿器科系・肝臓
FDGが集まりにくい臓器の原発がん原発性肝がん(肝細胞がん・胆道がん
血液のがん白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など
糖尿病の方、血糖値が高い方の診断、呼吸などで動く部位にあるごく小さな病変(呼吸のたびに動く(呼吸性移動がある)心臓・肺・肝臓やその周辺の臓器

超音波検査

超音波を物体内の臓器にあてて、跳ね返ってきた情報を画像に変換して映し出す検査です。超音波検査で肝臓・胆のう・膵臓・腎臓・脾臓・膀胱・前立腺・卵巣・子宮・乳腺、甲状腺などの臓器の検査を行うことがあります。

https://ganjoho.jp/public/dia_tre/inspection/echo.html

腫瘍マーカー検査

体内にがんができると特殊な物質が作られ血液中に現れることがあります。この血液中に現れた物質を腫瘍マーカーといいます。そしてこの腫瘍マーカーのチェックをする検査が腫瘍マーカー検査です。腫瘍マーカー検査は採血のみで実施できるため、体への負担が少なく手軽にできる検査です。

内視鏡検査

内視鏡検査はカメラを内蔵した細いスコープを口・鼻や肛門から挿入し、食道や胃、十二指腸、大腸などを直接観察することで、がんやポリープなどの病気を発見できる検査です。内視鏡検査で検査できる主な臓器は食道胃・十二指腸・大腸です。

X線検査

骨や水分、脂肪などの体の組織によってX線の通りやすさが異なることを利用し、画像として映し出す検査です。造影剤を使わない場合では、肺がんや乳がん、骨のがんなどで検査することがあります。造影剤を使う場合では、食道がん、胃がん、大腸がんなどの消化管のがん、尿管や膀胱などの尿路系のがんで検査することがあります。

バリウム検査

バリウム検査はバリウム(造影剤)を飲んで発泡剤(炭酸)で胃を膨らませ、X線(レントゲン)を連続的に照射しながら撮影する検査です。食道、胃、十二指腸をチェックします。

乳房X線検査(マンモグラフィ検査)

マンモグラフィ検査は、X線で乳房を撮影するものです。図のように機械で乳房を圧迫するため、人によっては痛みを感じる場合があります。放射線被ばく量は問題になるほどではありませんが、妊娠中の方には推奨されません。マンモグラフィ検査が得意とするのは、乳房内の石灰化や、大きなしこりの発見です。