今月も医療業界の話題が多く紙面をにぎわしています。医療機関の大変経営が苦しいことはよく理解が出来ます。しかしながら今後人口減少、少子高齢化が進む中大幅な経営改革による経費削減と増患を進めていかなければ早晩倒産することでしょう。

昨今では高市総理が診療報酬改定率で「病院と診療所を分ける」手法を否定したとのことです。現実的に言えば病院と診療所は役割が違う、診療内容をすみ分けにしてという話もありました。ですが、今は病院側としては診療所が中心であった外来診療患者でさえ取りにいかないと経営が成り立たなくなっている病院が多数あります。そして診療所も病院に患者を取られまいとする。言えることは競争して負けたところは市場から撤退する他ないということです。ただし、それでも国民のため様々な地域の様々な市場特性を見て生かすべき殺すべきか判断していくのが政治家であり行政です。

 だからこそ、昨日までの中途半端な経費節減や中途半端な集客活動から脱却して医療機関=企業としての体力をつける必要があります。

 そして、政治家ベースでは国内で生き残る医療機関はきちんと経営を改善に導くと同時に地域を守る。そしてこれから本格的に始まる人口減少・少子高齢化に対して医療機関が次に備えることは海外への事業展開です。海外での医療機関(病院・診療所)の事業展開・事業進出は個人では難しい部分があります。つまりそこに政治がサポートすべきだと思います。政治家、総理大臣が旗を振って海外へ日本の医療の進出・展開を後押しします。そこには金銭・人脈・海外進出・海外展開時のサポート体制の充実をさせる。

そうすれば人口減少・少子高齢化により今後苦しくなるであろう医療機関が今を生きる日本での医業経営と将来に渡って・将来を見据えることが出来る医業経営と両建てで経営が可能となります。それは日本の中で朽ちていくかもしれない日本の医療技術が生き残っていくためでもあります。これは日本の下町の町工場の技術を日本に残し続けることと似ています。病院の外進出・海外展開、これは中国が良くやっている手法です。その手法とは中国共産党が各国と外交交渉を行い、海外に医療特区を構築させ、そこに中国式医療機関を建設する、日本とは意図は違うかもしれませんが、手法は一緒です。日本ももう少し図太くしたたかであって欲しいものです。

ところで、下記は11月の医療の記事です。景気の良い話は一つもありません。

・高市首相、診療報酬改定率で「病院と診療所を分ける」手法否定(m3)

高市首相、診療報酬改定率で「病院と診療所を分ける」手法否定 | m3.com

高市早苗首相は11月13日の参議院予算委員会で、診療報酬の改定率について病院と診療所を分けて考える手法を否定した。首相は、物価・賃金を含めた社会・経済の変化、医療…

・県立病院職員の給与引き上げ先送り検討、赤字6億円圧縮へ異例の提案…県職員労働組合は反発。https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/722108(新潟日報)

・賃上げ求めストライキ中の所も…全国で約7割が赤字『病院の苦境』持続可能な医療を実現する診療報酬の水準とは(東海テレビ)

賃上げ求めストライキ中の所も…全国で約7割が赤字『病院の苦境』持続可能な医療を実現する診療報酬の水準とは(東海テレビ) - Yahoo!ニュース

 11月6日、名古屋市内2カ所の病院で、賃上げを求めるストライキが行われました。物価高が続く中、診療報酬の伸びが追いつかず、全国の病院のおよそ7割が赤字とも言われて…

・“病”院をぶっ壊せ! 全日本病院協会・神野会長が語る医療の未来図とは?(Medical DOC)https://medicaldoc.jp/m/column-m/202510t0308/

・人口減少で医療崩壊? 中小病院2600の生き残りをかけた現実と希望とは(Medical DOC)https://news.yahoo.co.jp/articles/8993ff0e3cf3e60ee08794016128b9e82da1e9ed

・「院長個人も破産」「資金繰りが相当苦しい」という状況も…。《診療所》経営事業者の「倒産」が高水準で推移する"2つの真因"(東洋経済オンライン)

「院長個人も破産」「資金繰りが相当苦しい」という状況も…。《診療所》経営事業者の「倒産」が高水準で推移する"2つの真因" | 経営 | 東洋経済オンライン

かかりつけ医として軽い病気・怪我の治療や健康相談などを担う身近な存在の「診療所(クリニック)」。その経営事業者の倒産(法的整理、負債1000万円以上)が高水準で推…

・病院・介護施設の賃上げや経営改善、補正予算で支援…報酬改定前に首相「スピード感をもって」(読売新聞オンライン)

病院・介護施設の賃上げや経営改善、補正予算で支援…報酬改定前に首相「スピード感をもって」:写真 : 読売新聞

【読売新聞】 政府は、病院や介護施設の職員の賃上げを後押しし、高騰する食費や燃料費、委託費などを支援するための補助金を2025年度補正予算案に盛り込む方針を固…

・解体中の病院敷地の湧き水から「六価クロム」検出…地中からは医療廃棄物も(読売新聞オンライン)

解体中の病院敷地の湧き水から「六価クロム」検出…地中からは医療廃棄物も:地域ニュース : 読売新聞

【読売新聞】 香川県は7日、解体工事をしている旧県立津田病院(香川県さぬき市)の敷地の湧き水から、国の環境基準(1リットル当たり0・02ミリ・グラム以下)を上…

・同じ医師でも“開業医は年収2600万円、勤務医は1400万円”。「開業医になっても儲からない」という噂は実際どうなの?(ファイナンシャルフィールド)

同じ医師でも“開業医は年収2600万円、勤務医は1400万円”。「開業医になっても儲からない」という噂は実際どうなの?|ファイナンシャルフィールド|年収

高収入か、安定か……医師という職業にも、働き方の選択が求められています。開業医の平均年収は勤務医よりも高い傾向にありますが、その一方で、開業には多額の資金や経営…

・医療施設等経営強化緊急支援事業

医療の生産性向上支援、給付金申請受け付け

・富山・魚津唯一の公的病院「富山労災」 黒字化へ市が最大6億円支援(朝日新聞)

富山・魚津唯一の公的病院「富山労災」 黒字化へ市が最大6億円支援 [富山県]:朝日新聞

 富山県魚津市は11日、市内唯一の公的病院「富山労災病院」が多額の赤字を抱えており、経営再建に向けて最大6億円を支援する方針だと発表した。今後、議会や市民に理解を…

・去年より悪化──7割の病院が「赤字」、医療現場で何が?(日テレnews)

全国の医療機関の経営状況について厚生労働省が調べたところ、危機的な状況がわかりました。26日に公表された2年に1度の医療経済実態調査で、全国の病院の67.2%が昨年度…

・医師の働き方改革で「経営に影響あり」の自治体病院は24%(日経メディカル)

・2024年度 病院の経営状況 平均2億円超の赤字 次期診療報酬改定に向けた調査で(テレビ朝日系(ANN))

2024年度病院の経営状況 平均2億円超の赤字 次期診療報酬改定に向けた調査で

 次の診療報酬改定に向けて本格的な議論が始まります。厚生労働省は議論の土台となる医療機関などの経営状況について、最新の調査結果を公表しました。  「診療報酬」…

・地域医療の危機 全国で増える赤字公立病院 直面する問題とは(TBS)

地域医療の危機 全国で増える赤字公立病院 直面する問題とは | TBS NEWS DIG

「約400億円」この数字は全国の国立大学病院における今年度の赤字の見込み額で、昨年度のおよそ1.4倍になると予想されています。赤字の問題はいま公立病院だけでなく、民…

・がんにかかっても手術1年待ちの時代が… 消化器外科医の窮状を解決すべく“名医”が乗り出した!(デイリー新潮)

・病床数確保で地域医療体制充実へ 岩手医大附属病院が盛岡市内の2病院と連携協定 2026年統合の内丸MCの患者転院も

病床数確保で地域医療体制充実へ 岩手医大附属病院が盛岡市内の2病院と連携協定 2026年統合の内丸MCの患者転院も | IBC NEWS | IBC岩手放送 (1ページ)

岩手医科大学附属病院は高度な医療の提供や救急体制の確保を図ろうと、盛岡市内の2つの病院と連携する協定を結びました。14日は岩手医大附属病院の森野禎浩院長が、盛岡市…

・地域の病院が消えていく…「医療機関の倒産」が過去最多になりそうな理由(ダイヤモンド社)https://diamond.jp/articles/-/377065